専門択一勉強法

【公務員試験】憲法の勉強法【法律系科目】

公務員試験合格に向けて,一番初めに手を出す科目としてもっとも多いのが憲法です.憲法は比較的学習がしやすく,範囲もそれほど多いというわけではないため,合格者のほとんどが得意科目にしています.

しかし,法律の勉強をこれまで全くしてこなかった方にとっては,どのように勉強したら良いのかわからないと思います.適切な対策をとることで,良いスタートダッシュを切りましょう.

 

▼本記事のテーマ

憲法の勉強法

 

▼目次

1.公務員試験における憲法の内容【判例一覧も紹介】

2.公務員試験における憲法の出題傾向・勉強のポイント【人権と統治は分けて考える】

3.公務員試験における憲法の参考書・具体的な勉強法

 

▼読者さんにメッセージ

この記事では,憲法における勉強法を解説しています.

憲法は公務員試験において,憲法を得意科目にしないと受からないと言われるほどの重要科目です.理由としては学習しやすい点や範囲がそれほど多くないことが挙げられます.事実,合格者のほとんどは得意科目にしています.

しかし,私は大学が理系だったので,法律系の勉強の効率的な勉強法がわかりませんでしたし,興味もありませんでした.「憲法すら苦労したの?」と笑われてしまうかもしれませんが←

ただし,公務員試験勉強を通じて,憲法はしっかり勉強をすれば誰でも得意科目にできると思いました.私が憲法を勉強する上で意識していた内容を解説します.

この記事を参考に勉強をして,憲法の勉強に少しでも役に立てれば幸いです.

 

それでは早速見ていきましょう.

 

1.憲法の内容

▼学習の内容

憲法の内容は以下の2点に大別されます.

・人権

・統治

以下にそれぞれの意味を説明します.

 

▽人権

簡潔に説明すると,人権とは「全ての人々が生命と自由を確保し,それぞれの幸福を追求する権利」あるいは「人間らしく生きる権利で,生まれながらに持っている権利」であって,誰にとっても大切なものです.

▽統治

統治とは,国会・内閣・裁判所などの国家機関についての規律を定める規定のことです. 憲法によって国家権力を制限するという,憲法の制限規範性を具体化した規定といえます.

 

そして,人権と統治はそれぞれ4つのテーマに大別されます.

 

▽人権

・【人権総論】法の下の平等・外国人の人権・幸福追求権

・【精神的自由】表現の自由・信教の自由・思想良心の自由

・【経済的自由・人身の自由】職業選択の自由・財産権・人身の自由

・【参政権・社会権】選挙権・社会権

▽統治

・【国会】国会の地位・構成・活動・権能・国政調査権・国会議員

・【内閣】内閣の構成と権能・内閣総理大臣・議院内閣制

・【裁判所】裁判所の範囲・構成・権能・司法権の独立・違憲審査権

・【財政・地方自治】財政・地方自治

テキストや参考書も主にこのようなテーマに分けられています.このテーマごとに学習していくので,さらっと見ていただければオーケーです.

ただし,これらの体系的にどうつながっているの?という視点は内容の理解や専門記述において役に立ちます.個別のテーマとして勉強するよりも,それぞれのテーマがどのようにつながっているのかを意識して学習を進めましょう.

 

▼出題数

各試験種における出題数は以下のようになっています.

国般 国税 財務 労基 裁般 特別 地上
出題数 5 3 6 4 7 5 4
解答数 40 40 40 40 30 40 40
全体出題数 80 70 76 48 40 55 50(40)

3~7題の出題となっています.民法や行政法と比較すると出題数自体は少ないですが,約40問の出題を考えると重要な科目あることがわかります.

合格者のほとんどは高得点をとってくるため,落とせない科目であることを意識して勉強しましょう.

 

▽詳しくはTACホームページ参照

https://www.tac-school.co.jp/kouza_komuin/koumuin_sk_shiken_senmon.html

 

▼人権分野における判例

公務員試験においては判例の理解が第一です。特に人権分野では判例の理解が重要なので、争点や結論がわからないものをどれだけ減らせるかが重要です。

1.人権総論

 1-1.外国人の人権(人権総論)

     マクリーン事件(最大判昭和53・10・4)

     東京都管理職選考事件(最大判平成17・1・26)

     外国人地方参政権(最判平成7・2・28)

     その他の外国人の人権判例 1-2.法人の人権(人権総論)

     八幡製鉄政治献金事件(最大判昭和45・6・24)

 1-2.法人の人権(人権総論)

 1-3.私人間効力(人権総論)

     三菱樹脂事件(最大判昭和48・12・12)

     昭和女子大事件(最判昭和49・7・19)

     女子若年定年制事件(最判昭和56・3・24)

     百里基地訴訟(最判平成元・6・20)

 1-4.特殊な法律関係(特別権力関係)(人権総論)

     よど号ハイジャック新聞記事抹消事件(最大判昭和58・6・22)

     猿払事件(最大判昭和49・11・6)

 1-5.幸福追求権(人権総論)

     京都府学連事件(最大判昭和44・12・24)

     前科照会事件(最判昭和56・4・14)

     江沢民講演事件(最判平成15・9・12)

     住基ネット訴訟(最判平成20・3・6)

     エホバの証人輸血拒否事件(最判平成12・2・29)

 1-6.法の下の平等(人権総論)

     尊属殺重罰規定違憲判決(最大判昭和48・4・4)

     国籍法違憲判決(最大判平成20・6・4)

     嫡出性の有無による法定相続分差別(最大決平成25・9・4)

     女性の再婚禁止期間(最判平成7・12・5)

2.精神的自由

 2-1.思想・良心の自由(精神的自由)

     謝罪広告強制事件(最大判昭和31・7・4)

     麹町中学校内申書事件(最大判昭和63・7・15)

     南九州税理士会政治献金事件(最判平成8・3・19)

 2-2.信教の自由(精神的自由)

     加持祈祷事件(最判昭和38・5・15)

     神戸高専剣道受講拒否事件(最判平成8・3・8)

     津地鎮祭事件(最大判昭和52・7・13)

     愛媛玉串料訴訟(最大判平成9・4・2)

     箕面忠魂碑訴訟(最判平成5・2・16)

     空知太神社事件(最大判平成22・1・20)

 2-3.学問の自由(精神的自由)

     旭川学力テスト事件(最大判昭和51・5・21)

     東大ポポロ事件(最大判昭和38・5・22)

 2-4.表現の自由(精神的自由)

3.経済的自由

 3-1.職業選択の自由(経済的自由)

     小売市場事件(最大判昭和47・11・22)

     薬事法違憲判決(最大判昭和50・4・30)

 3-2.財産権(経済的自由)

     森林法違憲判決(最大判昭和62・4・22)

     河川付近地制限令事件(最大判昭和43・11・27)

     奈良県ため池条例事件(最大判昭和38・6・26)

4.社会権

 4-1.生存権(社会権)

     朝日訴訟(最大判昭和42・5・24)

     堀木訴訟(最大判昭和57・7・7)

 4-2.教育を受ける権利(社会権)

     旭川学テ事件(最大判昭和51・5・21)

 4-3.勤労権と労働基本権(社会権)

     政令201号事件判決(最大判昭和28・4・8)

     東京都教組事件(最大判昭和44・4・2)

     全農林警職法事件(最大判昭和48・4・25)

 4-4.人身の自由(社会権)

     第三者所有物没収事件(最大判昭和37・11・28)

     福岡県青少年保護育成条例事件(最大判昭和60・10・23)

     川崎民商事件(最大判昭和47・11・22)

     成田新法事件(最大判平成4・7・1)

5.参政権

     衆議院議員定数不均衡違憲判決(最大判昭和51・4・14)

6.国務請求権

     強制調停違憲訴訟(最大決昭和35・7・6)

     家事審判合憲裁判(最大決昭和40・6・30)

     在宅投票制度廃止違憲国賠訴訟(最大判昭和60・11・21)

 

2.公務員試験における憲法の出題傾向・勉強のポイント【人権と統治は分けて考える】

憲法においては以下のポイントを意識していました.

・憲法は判例中心

・テキストの内容を徹底的に理解

・判例の理解

以下に詳細を示します.

 

▼憲法は判例中心

憲法は判例を基にして出題がされます。

その際に、注意ポイントは以下の2点です。

・結論で引っ掛ける

・理由で引っ掛ける

判例は「ある理由があって、ある結論に至る」ものです。

選択肢は結論か理由で引っ掛けるものしかないので、判例の判旨をしっかりと理解することが重要です。

 

▼テキストの内容を徹底的に理解

憲法においては,テキストに何が書いてあるのか・どこを覚えるのかを徹底的に意識していました.

憲法に限りませんが,知識は見る→理解する→覚えるというプロセスで蓄えられます.テキストの文字を見るだけでは,勉強にならないので,文字を理解することが勉強のスタートです.

私の場合は,予備校に通っていたので,憲法のレジェメがテキスト代わりでした.テキストには内容を理解するために,徹底的に文字を書き込みます.書き込む内容は以下のようなものです.

・理解した内容

・内容に関するコメント

参考書に書いてある内容を読んで,自分が理解した内容や,それに対するコメントを記入してきます.自分で理解するために考えて,それに対して自分がどう思うのかを考えることが効率的です.

このとき,参考書に記載している内容をそのまま写してもオーケーです.できれば,自分の言葉や表だったり,単純化した形で書いていくと効果的です.また,各ページの空白が自分の文字でびっしりと埋まるのが気持ちいいので,モチベーションにもつながります.

 

▼判例の理解

憲法の勉強は判例を理解することがもっとも重要です.判例については断片的に覚えるのではなく,つながりを意識して学習しましょう.具体的には以下のように覚えていました.

マクリーン事件・・・

基本的人権の保障は,日本人のみを対象としているものを除き,外国人にもおよぶ.

そして,政治活動の自由は,重大な影響を及ぼす場合を除き,保障がおよぶ・

しかし,政治活動が在留期間の更新に悪い影響を与える場合がある.

この時で意識するのは,接続詞と例外です.

接続詞は「そして」「しかし」のことで,例外は「日本人のみを対象としているものを除き」「重大な影響を及ぼす場合を除き」のことです,この接続詞と例外の部分は,問題においてひっかけてくるポイントなので,意識してノートに書き込んでいきましょう.

 

3.公務員試験における憲法の参考書・具体的勉強法

具体的な勉強の流れを紹介します.

私はまる生→予備校問題集→過去問題集の流れで勉強していました.

法律系科目は初学者にとって理解しづらいので,導入本の利用が効果的です.読みやすいまる生を1,2日でサクッと読みます.

この時は内容を全て理解しようとせず「憲法ってなんのこと?」「どんなことを勉強するの?」「テーマごとのつながりは?」程度の疑問が解決できればオーケーです.内容を完璧に理解しようとすると,何日もかかりますが,軽く読むことで憲法の大枠を知れればいいのでサクッと読みましょう.あくまで導入です.

まる生を読んだら,予備校問題集で過去問中心の勉強をしていきます.過去問を解いて,わからないものはテキストで調べ,ゴリゴリ書き込み.そして,まとめノートを記入していきます.もちろんスー過去でもオーケーです.

一通りの勉強が終わったら,過去問題集で理解していない部分を確認します.問題を解く→わからない問題を復習を繰り返します.ひたすら試験当日まで繰り返します.

 

▼郷原豊茂の憲法まるごと講義生中継

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▼新スーパー過去問ゼミ 憲法

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▼過去問題集

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▼まとめ

・憲法は専門試験で重要な科目.得意科目にすべき.

・勉強はまる生→スー過去→過去問題集の順

・まとめノートに間違えたもの,理解できていないものを自分でまとめる.

 

以上になります.

ご質問等があればご気軽にどうぞ!

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