この記事では,「財務専門官ってなに?」「財務専門官の仕事内容・年収・特徴をしりたい・・・」という公務員試験受験生に向けて,必要な情報をまとめたものです.
この記事を読むことで,財務専門官の仕事内容や特徴を理解することができ,受験先として国家一般職を志望するかどうか判断できるようになります.
▼本記事のテーマ
財務専門官のしごとまとめ
▼目次
1.財務専門官の仕事内容(監督指導業務・安全衛生関係業務・司法警察業務・労災補償業務)
2.財務専門官の試験情報
3.財務専門官の年収・給与情報
▼読者へのメッセージ
公務員試験を受験する上で,その受験先は「何の仕事をしているのか」「給料はどの程度もらえるのか」「職場の特徴はどのような雰囲気か」などを知る必要があります.
公務員試験受験者に必要な情報を行政発行の情報・募集要項パンフレット・ネットサイトからまとめました.(受験する際には正式発表の情報や説明会などで実際の職員の方に質問することを推奨します)
受験先を選ぶ上で参考にしてください.
それでは早速見ていきましょう.
1.財務専門官の仕事内容
「財務専門官」は、財政と金融のプロフェッショナルとして,主に財務省の総合出先機関である全国の「財務局」に所属しています.
この財務局は,財務省の出先機関であるのと同時に,金融庁の事務を委任されている立場でもあります.財務局は「国」と全国の「地域」をつなぐハブ的な役割を担い,全国の各地域の財政・金融に関して貢献しています.
財務局で働く「財務専門官」は,例えば,国の金融施策を各地域の特性に合わせて実現したり,逆に地域の問題を国に上げ,国策として一緒に解決するといった.日本の「財務・金融・経済」の中間管理職的な役割を担っています.
「財務専門官」は財政や金融についての高度な専門性と実行力が求められる専門職です.
具体的には以下のような仕事をしています.
・財政の業務
・金融の業務
・その他の業務(経済調査・公報)
以下で詳しく説明します.
▼財政の業務
財務局の財政業務には「主計部門」と「融資部門」と「管財部門」の3部門があります.
▽主計部門
「主計部門」では「予算執行調査」と「災害立会」の業務を担っています.
「予算執行調査」業務は.その名の通り,予算が適切,適正に運用されているかのチェックを行い,財務省主計局へ報告します.「災害立会」業務は,地震や台風などの災害による公共的施設(道路など)の復旧にかかる事業費などの調査・国の負担計算を行い,すみやかに復旧が進むような円滑な遂行サポートを行います.
▽有事部門
「融資部門」では,「財政投融資」を担います.
この「財政投融資」とは,国による,地域への長期・低金利の融資,出資の活動のことをいいます.各財務局は,「地方公共団体」が学校,病院,上・下水道,社会福祉施設等の建設資金を必要とする場合に,財政融資資金の貸し付けを行います.
▽管財部門
最後の「管財部門」は,「国有財産の有効活用」をする部門です.
「国有財産の管理処分」業務も担当し,国有財産の管理や売却・貸付等の適切な運用・処分を担います.例えば,観光地として有名な兼六園や松島なども国有の場所であり,日比谷公園や大阪城公園など国有の公園を地方に貸し付けているという場所もあります.災害時に国家公務員宿舎に被災者を受け入れる取り組みなども担当します.
▼金融の業務
財務局は金融の業務として「地域金融機関の検査・監督」と「証券取引等の監視」の2つの業務を担っています.
▽地域金融機関の検査・監督
財務局の金融業務の中で,「地域金融機関の検査・監督」を担当する「検査部門・監督部門」は,「地域金融機関」が財政の健全性やリスク管理の状況を点検し,必要に応じて業務改善命令等の権限を行使します.
ちなみに,地域金融機関とは,地方の銀行,信用金庫,信用組合のことをいいます.
▽証券取引等の監視
財務局の「証券取引等の監視」業務は,「証券取引等監視官部門」により,証券取引等の公正性・透明性を確保し,投資家を保護するものです.
証券会社等に対する検査・監督のほか,インサイダー取引や相場操縦等の違法行為の監視を行い,違法行為に対しては,証券取引等監視委員会と連携して,課徴金の賦課や,検察官への告発を行うための調査を行います.
▼その他の業務(経済調査・公報)
財務局の業務として財政,金融以外の「その他の業務」には.地域経済の調査を担当する「経済調査部門」と,地域への広報・広聴を担当する「広報部門」があります.
▽経済調査部門
財務局の「経済調査部門」では、担当する地域の経済情勢をタイムリーに把握するために地域の企業のヒアリングや経済状況の調査・分析などを実施しています.
財務局による調査結果は四半期ごとに財務省に報告され,財務省による各種マクロ経済政策の企画・立案に役立てられます.
全国の財務局による調査結果が,国の経済政策にとって重要な役割を担っているのです.
▽広報部門
財務局の「広報部門」では,財務省や金融庁の重要施策を担当地域に浸透させるための広報活動を実施しています.
広報活動の代表的なものは,企業や団体などの会合や学校の研修会に講師を派遣したり,マスメディアの取材に対応したりすることです.
また,地域の要望や意見を国に伝達する役目もあり,地域の人々に政策をひろめるとともに,地域の声を聞く双方向の活動を目指している部門と言えます.
2.財務専門官の試験情報
財務専門官の試験情報について,以下の点でまとめました.
・受験日程(令和元年度)
・試験科目
情報は人事院のHPから引用しています.
https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/jyukennannnai/jyukennannnai_daisotsuteido_ippannsyoku.pdf
詳細を以下に示します.
▼受験日程(令和元年度)
第一次試験・・・6月16日(合格発表:7月10日)
第二次試験・・・7月17日から8月2日(最終合格発表:8月20日)
▼試験科目
▽基礎能力試験 (多肢選択式)
公務員として必要な基礎的な能力(知能及び知識)についての筆記試験出題数は40題
知能分野 27題 (文章理解11,判断推理8,数的推理5,資料解釈3) 知識分野 13題 (自然・人文・社会13(時事を含む))
▽専門試験 (多肢選択式 )
80題出題 40題解答 次の16科目(各5題)から8科目を選択し,計40題解答
政治学,行政学,憲法,行政法,民法(総則及び物権), 民法(債権、親族及び相続),ミクロ経済学,マクロ経済学, 財政学・経済事情,経営学,国際関係,社会学,心理学, 教育学,英語(基礎),英語(一般)
▽一般論文試験
文章による表現力,課題に関する理解力などについての短い論文による筆記試験
▽人物試験
人柄,対人的能力などについての個別面接
3.労働基準監督官の年収・給与・初任給
労働基準監督官の年収・平均給与・初任給に関して,平均年収.jpの情報を元にまとめてました.
https://heikinnenshu.jp/komuin/rodokijun.html
▼平均給与
労働基準監督官の平均年収に関しては,一般職の給与に関する法律(http://www.soumu.go.jp/main_content/000093019.pdf)より734万円となっています.
▼初任給
初任給は大学卒で 216,849 円(平成 30 年度,東京都特別区勤務の場合)です.これに加えて,扶養手当,通勤手当,住居手当などが支給されます.
以上になります.
ご質問等があればご気軽にどうぞ!